素直な気持ち3












出木杉ってどこが好きなんだろう。
僕の…。






「どこを…?」

「…何が?」


出木杉が少し驚いたような顔をして聞き返した。

え?もしかして今、声に出てた?
頬が熱くなっていくのが目に見えるように分かる。
出木杉はそんな僕を見て少し笑いながらもう一度聞いた。


「どうしたの?真っ赤だけど…


「な、なんでも…」

目を逸らそうと俯くんだけどそれを制止するように
彼は頬に触れ…


「最近、僕の目見てくれないよね…」


と悲しそうな顔をして僕を見つめた。
なんて答えたらいいのか分からなくて




何も言えずにいた僕の答えを肯定だと受け止めたらしい出木杉は

さらに複雑そうな哀しい目をした。



「告白しなきゃ良かったかな?」



そう言った。








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