こんなにもそばに3
僕は自分の顔が熱くなるのを感じた。
きっと今の僕の顔はとっても恥ずかしいものだろう
目の前に鏡があったら憤死してしまうような
そんな顔、だと思う。
「…えっと…ぼ、僕は…」
出木杉の突然の告白に
なんて言っていいのか分からなくて…
僕は目を泳がせる。
出木杉の視線に捕まらないように。
「今はきっと僕のことを君は考えられなくても
好きになってもらえなくても
僕が君を好きだということは覚えていて。
君もきっと僕を好きになる筈だから。」
出木杉の言葉に半ば呆れながらも、
告白もさっきのキスも全然嫌だと思っていない自分がいることに
僕は気付いていて…。
その夜僕は、出木杉の言葉が本当にならないように
心から祈ったんだ。
『覚えていて、君はきっと僕を好きになるから。』
素直な気持ちに続く…