ある日





「ふぁあぁぁ・・・」 
大きな口を開けてマヌケな顔をしているのは
そう、あの名探偵金田一耕介助の孫
金田一一。

「明智さーん。駄目だー。もう目がしょぼしょぼして活字が見えないー。」
「今寝たら君を冷蔵庫に閉じ込めてしまいますよ。」
「げっ。」

今日は久しぶりの休日、だった。
ゆっくり本でも読んで過ごすはずが
何故か私はここで金田一君に勉強を教えている。
理由は彼のお母様に直々に頼まれたから。
「剣持君に勉強を教わるはずだったのだが
二人揃うと勉強にならない。
このままでは息子が落第する」・・・と
涙ながらに頼まれては断るに断れなかった。

「君はやれば出来るんですからちゃんとやりなさい。」

教師が生涯で何度も言いそうな台詞だ。
しかし彼の場合本当にそうなのだ。
なんといってもIQ180の天才少年なのだから・・・。
ただ本人にやる気がないだけで・・・。
まぁそれが一番のタチがわるいのだけれど。


最初出合ったとき
私にはタダの小生意気でずる賢い子供にしか見えなかった。
今もそうしか見えないが・・・。
でも彼は今まで数々の難事件を解いてみせている。
彼のひらめきは素晴らしい。
私が嫉妬するくらい・・・に。

「明智さん?」

私がなにも言わないで黙り込んでしまったので不安になったのだろう。
不思議そうにこちらを見ている。
「君も本当に憎らしい、生意気な人だったら良かったのですけれどね。」
「はぁ??」

本当にそう思う。
嫌いになれる相手だったら良かったのにと
たまに思う。

でも彼はまだ子供で、
まっすぐにしか生きられない。

「???」
「君はまだ分からなくていいですよ。」

私には彼が眩しすぎたのだ。
この胸の奥の衝動は
君だけは分からなくて良い。









もう文変だし。まとまってないし・・・。理想の明金は遠いなぁ。
とおもう今日この頃。冬。